消えたフィーナ


「では、砂漠を越えるための物資を調達するとしよう」


 コルの村へと着いた三人は入口で顔を見合わせると、ラスウェルがそう言った。早速村の中に入ろうと数歩歩いたレインは嫌な予感がして振り返った。


「......ウソだろ」

「どうした、レイン?」

「......フィーナがいない」


 嫌な予感は当たってしまった。レインにそう言われて気づいたラスウェルはあたりを見渡したが、時すでに遅し。


「あれだけ注意したのに! またか!」

「怒っていても仕方ない。探しに行こう」

「......もうフィーナの腰にはロープを付けておくしかないな」


 そう言って二人は村の外へと向かった。ラスウェルは歩きながら、物資調達のリストの中にロープを追加しようと本気で思った。



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